10月になり、北海道では気温が一桁になる日も多くなってきています。
峠越えする場合はタイヤ交換をしないといけない季節です。
さて冬の北海道はウインタースポーツや一面の銀世界、流氷といった北海道でしか見れない自然現象など見どころはたくさんあります。
そのため冬になっても観光客が多く訪れるのですが、旅行の計画にあたって注意しなくてはいけない点がたくさんあります。
結論から言うと、雪上での運転に慣れていない人は公共交通機関での旅行をおすすめします。
しかし北海道では車でないといけない場所が多いのも事実です。
今回は公共交通機関を使った場合における旅行の注意点、また冬に車を運転する時の注意点を紹介していきたいと思います。
目次
公共交通機関での旅行の注意点
・冬靴必須、スマホもバッテリーが落ちやすい
北海道のどこを行くにしても冬靴は必須です。
新千歳空港を利用する時は空港内で靴を買うこともできますし、そのまま外に出ずにJRに乗れば札幌駅でも購入することができます。
外に出ない旅行というのはほとんど無理だと思うので必ず冬靴は買いましょう。
なお冬靴を買っても絶対に転ばないわけではないので、移動時は転んでも手をつけるように手には何も持っていない状態が望ましいです。
また旅行に必須アイテムであるスマホですが、氷点下の外気温で使うと充電がモリモリ減ります。
そのためモバイルバッテリーはいつもよりも余裕をもった容量のものを用意することをおすすめです。
最低でも10000mAhはほしいところ…
これでも結構なくなります…
・天気予報確認必須
行く地域の天気の確認は必須です。
たとえば猛吹雪の時は飛行機が飛ばなくなりますし、JRも止まります。
天気を調整することは出来ないので、自分のスケジュールを調整するしかありません。
また前日に暖かく、当日に急激な冷え込みがあると路面状況はスケートリンクのようになるため、より一層転倒や交通事故に注意が必要になります。
高速道路も通行止めになる可能性があることを覚えておきましょう。
・公共交通機関は遅れる前提で考える
冬の北海道の公共交通機関は地下鉄以外全て時間通りに動くことはほとんどないです。
市内路線バスやJRだと5~10分、高速バスだと30分程度遅れるのはよくあることであり、年に数回ある猛吹雪の日だともっと遅れたり、最悪の場合は運休ということもありえます。
そのため一つ運休になると他の公共交通機関に人が集まって大行列となってしまうため、天候の悪い日は情報収集が必要です。
また乗り換えが必要な時は前述のように時間通りに動かないことが多いため、余裕をもった時間の乗り換えを予定しておくことをおすすめします。
・冬季の就航率重視なら旭川空港という選択肢
最も利用者が多い空港は北海道最大の玄関口である新千歳空港ですが、実は広すぎるために猛吹雪になるとすぐに欠航してしまうという欠点があります。
しかし旭川空港の場合は就航率99%を謳い文句としており、どうしても外せない用事がある時や、札幌よりも北の方に用事がある時はこちらを使用するという選択肢も良いでしょう。
旭川空港はここ最近でリニューアルしており、フードコートも広いため新千歳空港の次に飲食も楽しむことができる空港でもあるのでそちらを目的にしてもいいかもしれません。
冬のドライブの注意点
・スタッドレスタイヤを過信しない
北海道の冬では雪が降る前にスタッドレスタイヤに交換します。
チェーンなどは使いません、ほぼ全ての路面が雪上なので…
しかしそのスタッドレスタイヤも全く滑らないわけではありません、認識としては夏タイヤよりはマシという感じです。
そのため夏以上に十分な車間距離、スピードの出しすぎには注意しましょう。
基本的に冬道運転に慣れていない場合は遠出をするのはあまりおすすめしません。
・トンネル入口や内部の凍結注意
これは特に秋から冬にかけてなのですが、夏の時と同じ感覚でトンネルに入ると路面凍結していることがよくあるので毎年トンネルでの悲惨な事故が起きています。
冬は冬タイヤにしていたり、スピードも気を付けている人が多いのですが冬の手前くらいの季節だと油断している人が多いです。
特に朝や夜の冷え込む時間帯にはトンネルは凍結している可能性があることを頭の中に入れながら運転しないといけません。
・ブラックアイスバーンに注意
ブラックアイスバーンとは見た目は雪も積もっておらず、ただの濡れた路面のように見えるものの、実は凍結している路面のことを指します。
これが初心者を事故に誘う罠であり、雪上を走るのとは比較にならないほどとにかく滑るので事故へと繋がりやすいのです。
急激な温度差によって解けた雪が路面を凍らすことで起きる現象なので、朝や夜、また前日が暖かく、急に冷え込んだ場合は特に注意しましょう。
・大雪の時は細い道に入らない
大雪の日はほとんどの自治体で除雪が間に合いません。
除雪は国道などの主要道路を優先するため、住宅街などは後回しにされがちです。
そのため国道では普通に移動できても横道に逸れると除雪されておらず、スタック(タイヤはまり)して動けなくなってしまうことがあります。
スタックすると道具や経験がないと自力脱出困難という場合も多いので、可能な限り細い道は通らないようにしましょう。
・ホワイトアウト時はハザードつけて徐行、可能であれば安全な場所への避難
ホワイトアウトとは猛吹雪によって周囲が全く見えなくなる現象です。
経験したことないと濃霧程度の視界を想像するかもしれませんが、それ以上に視界が悪いです。
徒歩だと自宅からほとんど離れていない場所でも遭難するレベルで、実際にそのような死亡事故も起きています。
ライトも通らず、前後左右の感覚も消失し、音もかき消されるのでまず第一選択として吹雪が予測される日には外に出ないことを優先しましょう。
万が一ホワイトアウトに遭遇してしまった時はハザードをつけながら徐行し、コンビニや道の駅の駐車場など安全な場所へ避難するようにしましょう。
間違ってもハイビームは使用しないようにしてください、余計に視界が悪くなるため逆効果です。
・アイドリング時には排気口の確認を
基本的に長時間のアイドリングは環境破壊の観点からも推奨されませんが、やむを得ず使用する時には排気口やボンネットの確認が必要です。
特に前述のホワイトアウトの時などではあっという間に雪が積もるので排気口などを埋め尽くし、一酸化炭素中毒になってしまいます。
毎年これで亡くなる方がいるので、必ず確認するということを忘れないようにしてください。
・スノーブラシやスコップ、脱出ボードなどの準備
4WDや車高の高い車だとスタックのリスクを下げることは出来ますが、それでもハマる時はハマってしまいます。
そこで車の中にはスコップや脱出ボードを用意しておきましょう。
実際にスタックを起こすと道具もなしで自力脱出は困難です。
道具を使っても確実に脱出できるわけではないので、その時は周囲にいる方に助けを求めるかJAFを呼びましょう。
他にも凍ったフロントガラスを解かすことができる解氷スプレーや積もった雪をはらうスノーブラシも必須アイテムです。
・冬の北海道はJAF登録必須
急に冷え込みまるで冬🤧❄️
…ですが今週末は晴れる地域が多く
クルマの洗車や点検日和です🚘✨
バッテリーの劣化具合やタイヤの摩耗、エンジンオイルなど
日ごろ見ていない箇所もしっかり点検することで
タイヤのパンク等のトラブルを防ぐことができます🤗🔧
点検方法は👇https://t.co/0l7oO1kbdh pic.twitter.com/BORwl785ba— JAF (@jaf_jp) October 22, 2021
前述のようにどんなに気を付けていてもスタックを起こすことがあるので冬の北海道ではJAF登録が必須です。
また他にも朝起きると車が冷えすぎていてバッテリーがあがるということもよくあるので、こういう時にもJAFを利用することが出来ます。
会員になっておけば無料で対応してもらえる上、様々なお店で会員証提示するとお得なサービスもあるので無駄になることはありません。
注意点としては街から離れているところには来るのに時間がかかることと、大雪などでスタックしやすい日は需要が高まるので順番待ちとなることがあるので覚えておきましょう。
・余裕をもったスケジュールを立てる
公共交通機関のところでもお伝えしましたが冬は主要道路が雪山で埋もれて車線が狭くなったり、容易に渋滞することでスケジュール通りに移動するのは難しいことが多いです。
そのため冬のドライブでは予定を詰め込みすぎないことが大事となります。
過密なスケジュールは焦りを生じ、無理な運転に繋がるので行けたら行くくらいの気持ちでいた方が安全な運転をキープできるでしょう。
・どんなに気を付けていても他の車に突っ込まれる可能性は常にある
これはどうしようもないのですが、中央分離帯ですら越えて対向車線から突っ込んで車は毎年必ず見かけます。
対策としては危ない運転をしている車とは極力車間距離をあけるくらいしか方法はなく、後方から詰められたりするとどうしようもできません。
そのため必ずドライブレコーダーをつけるようにしましょう。
万が一ぶつけられた時にも立証するのに一番手っ取り早いです。
それでもぶつけられるとケガする可能性もあるので、あちこち旅をしている私ですら冬は遠出を極力控えています。
まとめ
冬の北海道は魅力もたくさんですが、冬道に慣れた道民ですら運転することは大変であり、スケジュールも全ては天候によって左右されます。
何も知らずに北海道へ来てしまうとやりたかったことが出来ないだけでなく、事故に関わってしまう可能性もあります。
そうなるとせっかくの北海道旅行が台無しになるので事前準備と確認はしっかりとしておきましょう。
最後に、冬の北海道では冬道に慣れている道民ですらあまり長距離運転をしたがりません。
慣れてない人が旅行する場合にはできるだけ公共交通機関の利用をおすすめします。
それでも車の運転が必要となる時はしっかりとこの記事を読み、他にも情報収集するなど徹底的な準備が必要となるので注意してください。
みなさんが安全で楽しい旅行となることをお祈りしています。
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